クロスの役割と効果
- 2024/4/29
部屋の中で一番大きな面積を占める壁紙は、選び方によって室内の雰囲気が大きく変わります。壁紙はインテリアとしてだけでなく、機能性や素材に関する知識を持つことで、より快適で魅力的な室内空間を作り上げることができます。
もともと壁紙は、壁の下地や木材を汚れや傷から守るために使われていました。しかし、それだけでなく、壁紙は室内の美観を向上させ、部屋の印象を変えたり、空間を演出したりする効果もあります。そのため、どんな壁紙を選ぶかによって、室内の外観や雰囲気が大きく異なります。
たとえば、温かみのある暖色系の壁紙は、リビングや寝室などリラックスしたい場所に最適です。部屋を広く見せたい場合や、清潔感を求めるなら、白や寒色系の壁紙が適しています。また、壁の一部に個性的な柄や濃い色の壁紙を取り入れると、部屋にアクセントが生まれ、インテリアとしての魅力が高まります。
建物の内装は、住む人の生活や健康にも影響を与えると考えられています。そのため、壁紙には、快適な生活空間を実現するための機能性を重視したものや、自然素材を使ったものなどがあります。賃貸物件の場合、ターゲットとする年齢層や家族構成に合わせて壁紙を選ぶことが重要です。
素材から選ぶ!クロスの種類
クロスにはさまざまな種類があり、質感や素材も多岐にわたります。ここでは、よく使われているクロスの種類とその特徴を説明します。
量産クロス
一般的に広く使われているリーズナブルなクロスです。数年ごとに壁紙を張り替えることがある賃貸マンションなどでよく見られます。色や柄のバリエーションは少ないですが、大量生産されるためコストを抑えることが可能です。比較的厚手なので、下地やジョイントの影響を受けにくく、施工がしやすいという利点があります。また、天井の張り替えにも適しています。
1000番クロス
色や柄の種類が豊富で、デザイン性が高いのが特徴です。量産クロスよりも価格が高いため、主にアクセントクロスとして用いられます。薄手のものが多いので、下地の凹凸が目立ちやすいというデメリットもありますが、豊かなデザインを楽しめます。
機能性クロス
クロスの表面に特殊な加工を施して機能を追加した壁紙です。たとえば、防カビ・抗菌加工を施したクロスは、表面にフィルムを使用して菌の繁殖を抑えます。傷が付きにくく、衝撃に強いクロスは、ペット可の物件に最適です。また、表面を強化することで耐久性を高めたものや、光の反射率を上げることで部屋を明るくする省エネタイプもあります。
輸入クロス
海外から輸入されたクロスで、発色が鮮やかで、大胆かつ個性的なデザインが豊富です。壁全体に使用するよりもアクセントクロスとして使われることが多く、若い世代に人気があります。インテリアにトレンドを取り入れることができる点も魅力です。
機能性を重視したクロスの選び方
機能性に重点を置いたクロスは、特定の場所や部屋の用途に応じて室内環境を快適に保つのに役立ちます。以下、機能性クロスの具体的な例を解説します。
消臭効果のあるクロス
トイレやキッチン、玄関、ペット可の物件など、ニオイが発生しやすい場所に適したクロスです。表面に消臭剤が加工されており、臭気ガスと反応してニオイを吸着・分解して消臭します。一般的な消臭持続期間は8年から10年とされています。
抗アレルゲンクロス
小さな子供のいる家庭やファミリー向けの物件におすすめのクロスです。クロス表面に塗布された薬剤が、アレルギーの原因となる花粉やダニなどのアレルゲン物質を吸着し、不活性化させる働きを持っています。リビングやベッドルームなど、人が多く集まる場所に向いています。
不燃性クロス
燃えにくい素材を使用することで、火が付いても燃え広がるスピードを遅らせ、燃焼の拡大を防ぐクロスです。商業施設やオフィス、福祉施設でよく使われ、住宅ではキッチンに用いられることが多いです。また、マンションでは建築基準法で不燃性クロスが必要とされる物件もあります。
マイナスイオンを発生させるクロス
天然鉱石を表面に配合しており、空気中の水分と反応してマイナスイオンを発生させるクロスです。森林浴のようなリラックス効果が期待され、部屋の空気を新鮮に保ちます。また、効果が半永久的に続くのも特徴です。
その他の特殊なクロス
鉄の成分が混ぜられているクロスがあります。このタイプは、壁に磁石を付けられるため、画鋲で穴を開けることなくメモや小物を壁に取り付けられます。小さな子供のいるファミリー向けの物件に適しています。もし鉄入りのクロスがない場合、施工時にクロスの下にマグネットシートを挟むことで代用できます。
クロス施工時のポイント
クロスを張り替える際、いくつかの重要なポイントを押さえておくと、仕上がりが美しく、長持ちするクロスにすることができます。以下に、クロスを張り替える際に注意すべきポイントを説明します。
下地ボードの確認
クロスの張り替えを行う際、下地ボードの状態を確認することが重要です。原状回復などで頻繁にクロスを張り替える場合、前のクロスの一部が残っていることがあります。こうした場合、薄手のクロスを張ると、表面に凹凸ができたり、下地のアラが透けて見えることがあるため、仕上がりが不均一になる可能性があります。
張り替え時には、厚手のクロスや柄物のクロスを選ぶと良いでしょう。また、凹凸が目立つ場合や、下地ボードにカビが生えている場合は、下地ボードの交換も考慮しましょう。長期間空き家や空室だった場所では、下地が傷んでいることもあるため、事前に修繕が必要になることもあります。
クロスの劣化
クロスは時間が経つと経年劣化し、汚れや変色が目立ってきます。キッチンでは油煙による黄ばみ、喫煙者がいるとタバコのヤニによる変色や不快なニオイの付着、室内の結露によってカビが生じることがあります。こうした汚れは、軽ければ水拭きや洗剤で落とせますが、長期的に見るとクロスの劣化は避けられません。一般的には5年から10年を目安に、クロスの張り替えを検討するのが良いでしょう。
クロスを張り替える際、下地ボードの状態とクロスの劣化に注意することで、長くきれいな状態を保つことが可能です。劣化が進んでいないか、カビの発生や損傷がないかなどを確認しつつ、適切なクロスを選びましょう。
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